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妊婦健診の目的
妊婦健診は「母親と赤ちゃんの健康状態を把握し、病気などのリスクに備える」ことを目的に行われます。
妊娠中に起こりやすい病気
妊娠中は血圧が高くなる「妊娠高血圧症候群」や、血糖値が下がりにくくなる「妊娠糖尿病」になりやすいと言われています。これらの病気は、放置すると胎盤の血流が悪くなることから流産・早産・赤ちゃんの病気などに繋がるため、予防や早期発見が重要です。
妊婦健診の内容は?
妊婦健診では、主に以下のような検査を行います。
- 体重測定
- 腹囲、子宮底測定
- 尿検査
- 血圧測定
- 医師及び助産師の診察
これらはあくまで基本的な検査で、これらに加えて「妊娠週数」に応じて必要な検査を行い、母親と赤ちゃんの健康や発育状態を把握します。
妊婦健診のスケジュール
妊婦健診は、初回、妊娠初期、中期、後期というスケジュールに分かれています。
初回の健診
初回の検診は、妊娠の可能性がある時に受けるものです。「妊娠したかもしれない」と感じたり「生理が来ない」などの兆候が見られたりする場合には、妊娠しているかどうかを確実に判断するために、すぐに産婦人科で診察を受けましょう。
基本的に、妊娠検査薬を使用している場合には尿検査を省くことがあります。また、超音波検査(エコー)については、初めて妊婦健診を受ける時に受診できます。
なお、妊娠初期に検査を行う場合、赤ちゃんが小さすぎることから腹部エコーは効果的ではありません。状況に応じて経膣エコーによって検査を行います。
妊娠初期
初期の健診以降から23週までは、「妊娠初期」として検査を受けます。基本的には4週間に1回の間隔での受診となります。
妊娠初期の検査は、基本的な項目に加えて以下の項目についても検査します。
- 血液検査
- 子宮頸がん健診
- エコー検査
- 性器クラミジア検査
特に血液検査では、感染症の確認が重要です。感染症の確認は、初期段階の健診からしっかりチェックしておくことで、赤ちゃんの健康を守ることに繋がります。
妊娠中期
妊娠中期は、妊娠24〜35週です。この時期には2週間に1回の健診が必要になります。
基本的な健診に加えて、以下の項目も検査します。
- 血液検査
- B群溶血性レンサ球菌
- エコー検査
「B群溶血性レンサ球菌」は、赤ちゃんに感染すると「肺炎」や「敗血症」といった感染症が起こる可能性があります。
また、妊娠中期になると貧血や高血圧なども起こりやすくなるため、定期的な検査を受けることで健康的な生活を送れるように心がけましょう。
妊娠後期
妊娠後期は、妊娠36週以降です。この時期になると出産の可能性が高まるため、毎週健診を受けることになります。
検査は、基本的な検査に加えて以下の項目が追加されます。
- 血液検査
- エコー検査
- NST(ノンストレステスト)
NSTは、赤ちゃんの心拍と子宮収縮を検査することで、赤ちゃんの健康状態を確かめるテストです。出産日が近づいているため、赤ちゃんの健康状態をチェックすることが重要です。
なお、出産準備のため子宮口の開き具合や赤ちゃんの下降具合も検査しておき、いつ出産が始まっても対応できる体制を整えておきます。
妊婦健診の費用について
妊婦は、健康保険上では「病気ではない」と見なされ、基本的には妊婦健診は保険外診療という扱いになります。そのため妊娠初期検査、各段階の妊婦健診はすべて自己負担です。
しかし、現在は各自治体が妊婦健診の費用を助成しているため、妊娠していることを申請すれば検診費用の補助を受けることができます。
補助を受けるには
妊婦健診の補助は、各自治体に届け出なければなりません。
自治体に届け出を行うと「母子健康手帳」と「補助券」が受け取れます。これらはどちらも大切なものなので、紛失してしまわないように大切に保管しましょう。
母乳マッサージ・乳腺炎ケアについて
授乳は新しい命を育てる大切な時間ですが、時に母乳の出が悪くなったり、乳腺炎になったりすることがあります。母乳マッサージは、乳房のコリをほぐし、スムーズに母乳が出るようサポートする方法です。一方、乳腺炎は乳房が熱を持ち、赤く腫れてしまう炎症です。早期のケアが大切となります。
おおつかレディースクリニックでは、母乳マッサージや乳腺炎のケアの施術は行っておりませんが、ご希望の方には信頼のおける他の施設をご紹介いたします。安心してご相談ください。