コラム

  • HOME>
  • コラム>
  • 子宮体癌予防に不妊治療を考えるならルトラ・・・

子宮体癌予防に不妊治療を考えるならルトラールより、低容量ピルが望ましい。

2023.09.26

多嚢胞性卵巣でルトラールを二年服用しています。
子宮体がん予防の為にはルトラールで毎月生理を起こさせるよりも
低用量ピルの方が良いと聞きました。
ルトラールとピルどちらが良いのでしょうか?

多嚢胞卵巣の患者さんはそうでない人より将来子宮体癌の発生率が若干高くなることが知られています。その原因としてエストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンの比率が問題だと指摘している研究者もいます。

その観点から考えればホルモン剤で消退出血をおこすものであれば、ルトラールでも低用量ピルでもどちらでも大差がないと考えられます。
それよりもルトラール内服では排卵が抑えられないので、卵巣内に未熟な卵胞ができてしまうことが問題だと私は思います。この未熟な卵胞が将来排卵誘発治療をしたときに邪魔になる可能性が高いと思われます。
ですから将来の不妊症治療を考えるなら低用量ピルの方が望ましいと思います。